働きがいのある職場づくり
基本的な考え方
社員の働きがいの向上のためには、一人ひとりが大切にする価値観に基づきキャリアビジョンを描き、その実現に向けて成長を重ねていくことができる職場環境が必要です。
現在、そのための仕組みとして、階層別研修の実施を通して個人のキャリア形成?成長の支援に向けた職場內での対話の場づくりに取り組むとともに、人材募集を行う部署とキャリア実現を計畫する社員とのマッチングを図る社內公募制度を導入しています。
また、毎年の組織文化診斷の実施を通して、働きがいのある職場づくりに向け、継続的な組織課題の改善に取り組んでいます。
本社での取り組み
キャリア形成支援
社員一人ひとりのキャリア開発の支援に向けて、研修を通じた上司と部下との対話の場づくりに取り組んでいます。上司に対しては、マネジメント?リーダーシップの向上を図る研修を実施し、雙方向の対話を通して部下の成長支援に取り組むことの重要性を伝えるとともに、部下との対話の場面で活かせるスキルと知識の習得を図っています。部下に対しては、大切にする価値観を軸とした成長プランを実行する「若手社員研修」、プロフェッショナルとして専門領域を追求する「中堅社員研修」を実施し、それぞれのキャリアビジョンを上司との間で共有し、支援を受ける仕組みづくりを行っています。
社內公募
新たな人材を必要とする部門が、求める人材要件を明確にして社內で人材を募集する社內公募を実施しています。社員が自分のキャリア実現のために新たな仕事にチャレンジする仕組みを設けることで、組織の活性化と個人のモチベーションの向上を図っています。
組織文化診斷
「組織文化診斷」を毎年実施し、社員の意識調査を行っています。各組織で調査結果から組織の課題を設定し、対策を実行するPDCAサイクルを回し、継続的に職場環境の改善、働きがいの向上に向けた取り組みを積み重ねています。
ファナックアメリカでの取り組み
ファナックアメリカでは、魅力的なエンプロイーエクスペリエンス(EX)の提供とトップクラスの人材確保に向け、社員の聲に丁寧に耳を傾けています。會社として、社員に対して毎年のサーベイを通じて自身の聲を発信するように働きかけ、彼らが日頃の業務で感じていること、あるいはEXの向上に向けて會社として導入すべき施策やソリューションなどに関し、有益な學びや気付きを得ています。また、アンケートの回答者が5名以上いるチームのマネージャーには、チームごとの報告書を開示しています。こうした報告書を活用してチーム內でのディスカッションを活発に行い、會社としても寄せられた聲に対する理解をさらに深めた上で社員エンゲージメント支援策を展開しています。
2021年に行ったアンケートでは、全従業員の72%から回答が得られました。今回も、社內コミュニケーション、自身の業務全般、會社に関すること全般、などの項目で従業員から高い評価が得られました。また、前年の回答との比較では「この會社でキャリアに関する自身の目標を達成することができると思いますか(83%→85%)」、「この會社で昇進?昇格の機會はあると思いますか(63%→66%)」、「尊敬できる上司?マネージャーはいますか(90%→91%)」、「會社は敬意と尊厳をもって社員を処遇していると思いますか(90%→91%)」などの質問では、好意的な回答の割合がさらに増えました。一方、人材開発に関しては、引き続き注力すべき事項です。
ファナックアメリカは、ミシガン州南東部とシカゴに拠點を置く事業場を対象とし、獨自の従業員満足度調査の結果に基づいて「最も働きやすい職場」を選ぶ“Top Workplaces”にも參加しています。ファナックアメリカは、過去10年連続でこの栄譽に浴しています。また、シカゴ拠點も2018年‐2021年に”Top Workplace”を受賞しました。
2012-2021(デトロイト)
2018-2021(シカゴ)
ファナックヨーロッパでの取り組み
1. 目的、構成、參加狀況
ファナックヨーロッパは、現役の社員は勿論のこと、われわれが求める才能を有する「未來の社員」にも選ばれる會社を目指しています。社員エンゲージメントを活用するため、2021年12月には24ヵ國で勤務する1,800名強の従業員を対象とするサーベイをオンラインで実施しました。なお、秘密保持の観點から、サーベイの実施は外部の調査會社に委託しました。
サーベイの結果はオンラインの特設ダッシュボードに掲載され、マネージャーはフィルターを任意で設定して結果を閲覧することができます(サーベイは無記名で行っています)。評価方法は、「全くそう思わない」から「非常にそう思う」までの5段階評価を採用しています。できるだけ多くの従業員から回答を得るべく、サーベイは9ヶ國語で行われ、パソコン、攜帯アプリのいずれからも回答できるようにしました。
その結果、1,431名から回答を得ることができました(回答率79.1%)。複數の國、言語で実施された包括的アンケートとしては、非常に高い數字です。
2. 設問、結果の要約
エンゲージメント、労働環境、リーダーシップ、コミュニケーションの4カテゴリーで合計43の質問を行いました。
好意的な回答が多かった設問トップ5(數字は「非常にそう思う」と「そう思う」を合算したものです)
好意的でない回答が多かった設問トップ5(數字は「全くそう思わない」と「あまりそう思わない」を合算したものです)
3. 結果に関するコミュニケーション
サーベイに參加した社員には、ファナックヨーロッパのHRから結果の概要を通知しています。また、社員向けニュースレターでも、CEOからのメッセージとしてフォローを行っています。同時に、オンラインの特設ダッシュボードへのアクセス権を各現地子會社の経営トップに付與し、彼らから社員へ結果を説明しました。
4. 行動計畫
「ヨーロピアン?アクション?プラン」、「ローカル?アクション?プラン」と銘打った、二つの行動計畫を用意しました。前者は、ファナックヨーロッパのCEO、CHROおよびHRがアンケートの結果を分析し、今後の対策を決定します。一方、後者は各子會社が個別に策定し、ヨーロッパを統括する経営層がモニタリングを行います。
5. フォローアップ
「ローカル?アクション?プラン」の実施を継続的にモニタリングし、2023年度にフォローアップ?アンケートの実施を予定しています。